
目を覚ますと、暗くて冷たい場所にいた。
どれだけ目を凝らしても、そこには誰の姿もない。
ポケットに、小さなライターがあった。
火をともすと、わずかな光が闇を切り裂く。
その光に浮かび上がったのは──天井から吊るされた“足”。
遠くで、何かの音がする。
かすかに聞こえる、食べられる声。
潰される音。
それらは悲鳴ではなく、ただの“作業音”に聞こえた。
そう、これは悪夢なんかじゃない。
これは、“現実”なんだ。
少女は、言葉を失ったまま歩きはじめる。
リトルナイトメアとは? 北欧発のダークファンタジーゲーム

『リトルナイトメア』は、北欧の Tarsier Studios が手がけたサスペンスアドベンチャー。
プレイヤーは、黄色いレインコートの少女「シックス」となり、“胃袋”の異名をもつ巨大船舶〈モウ〉からの脱出を試みる。
幼いシックスには、武器も、力もない。
ただ走り、しゃがみ、物陰に身を潜める──。
この世界で彼女に許されているのは、それだけ。
けれど、好奇心旺盛なシックス。
彼女は、木箱を押して道を作り、大きなタンスを上って通気口に忍び込むなど、わずかな工夫を重ね、闇の奥へと進んでいく。
グロテスクで巨大な大人たちから逃れるには、息をひそめ、足音を殺し、暗闇に紛れるしかない。
一歩でも判断を誤れば、その小さな体は一瞬で捕まってしまい……そして捕食される。
この船に、言葉はない。あるのは化け物の唸り声だけ。
船内に散らばる奇妙なオブジェクトや、意味深な環境演出。
それらが語られぬ物語を、静かに浮かび上がらせていく。
操作はシンプル。しかしプレイヤーの感情をかき乱す。
それが、このゲームのもっとも大きな仕掛けだ。